長年使ってきたもの、誰かにもらったもの。デザインや柄が気に入っていたり、もう手に入らない限定品だったり。
もう使わないとわかっていても、思い入れがあるものはなかなか捨てられません。
その執着の根っこは実はモノそのものではなく、思い出やデザインに喚起される気持ち、といったイメージなのでは?
だから、イメージや思い出さえ残せれば、モノ自体は手放せるのでは?
そう考えて書き始めたのが、捨るもの・手放すものを写真付きで記録するノート「手放すものアルバム」です。
手放すものアルバムの中身
アルバム本体は文庫サイズの普通のノートです。
ページ構成は次の3項目だけ。
- 手放した日付
- 写真
- メモ:思い出、気に入っていたところ、捨てることになった経緯など
シンプルなので記録の手間や面倒くささを感じにくく、見返す時もスッと目に入ってきます。
ものによっては、写真ではなく切れ端など一部を直接貼りつけたりも。
捨て活ノートや片付けリストとの違い
不用品を処分するためのノート術としてよく見かけるのが、「ものを捨てたらひとつ一つノートに記録していく」というもの。
こうしたノート術は、片付けの習慣化を目指したり、量を見える化して捨て活へのモチベーションを上げることが目的です。
一方、手放すものアルバムは、モノに対する気持ちの整理が目的になります。
そのため、手放したもの全てを記録するわけではありません。
- モノが思い出のトリガーになっている
- そのモノ自体を気に入っていて忘れたくない
という場合に使います。
アルバムを見返したときの気づきと気持ちの変化
アルバムの古いページを眺めると「そういえばこんなもの持っていたな〜」と懐かしい気持ちになります。手放すときは執着して迷っていたのに、すっかり忘れていて驚き。
使わずに持っていただけの頃のモヤモヤが無くなって、好きだったところや思い出だけに触れられるので、見返すのはただただ楽しいです。
中には「なぜこれを捨てられなかったんだろう」と首を傾げてしまうものもありますが(笑)
また、まとめて振り返ることで、
- 何を手放しにくいと思うか
- 後で使わなくなるのに買ってしまいがちなもの
など、傾向がわかって自分への理解も深まりました。
今後のモノ選びの基準として役立つ予感がします。
デジタルならGoogle Keepがちょうどいい
手放すものアルバムはシンプルな構成ながら、写真をプリントするのが実はちょっと面倒。
今のノートを使い切るところまではアナログで運用するつもりですが、その後はデジタル移行も検討するつもりです。
移行先の有力候補はGoogle Keep。
- スマホで撮影した写真をそのままアップできる
- パソコンでもスマホでも使える
- 写真+タイトル+メモという構成がちょうどいい
- スクロールでパラパラ眺められる
デジタルの手軽さがありながら、ノートに近い見返し方ができるのです。
写真の用意が面倒で手放すのを先延ばしにしてしまう————という本末転倒を起こさないためにも、手軽なデジタル運用は良さそうですね。
モノにはそれ自体の機能とは別に、時間や感情、記憶の記録媒体の側面があるのだと思います。
そして、手放すものアルバムをつくることは、モノに宿る記録を移し替える作です。
「捨てるのが苦手」「捨ててもスッキリできない」という方は、私と同じように、モノに宿った情報のやり場に困っているのではないでしょうか。
もしそうなら、本当に処分するかは一旦わきに置いて、スマホでもノートでもいいので、そのモノについての思い出や気持ちを書き出してみては?
“手放せなさ”の本質が見えてくるかもしれません。
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