マイクロチップという機械的な響きに「やりすぎ?」「かわいそうかな?」などのためらいはありました。
でも、猫の脱走や、猫とはぐれてしまうような大災害が絶対に起こらないとは言い切れません。首輪や追跡タグなど外付けアイテムは、取れてしまえばそこまでです。
だから我が家では「万が一を考えてマイクロチップは入れておこう」という結論に。お世話になっている動物病院で埋め込んでもらいました。
今回は、そんな猫のマイクロチップ埋め込みの一部始終を、飼い主側目線の体験談としてまとめています。
手続きの流れやかかった費用を具体的に記載しているので、「マイクロチップを付けたいけど、よく分からなくて手をつけられずにいる」という方は参考になさってください。
マイクロチップ埋め込み〜登録完了までの流れ
- 獣医さんによるマイクロチップ埋め込み
- 登録申請書の飼い主欄に記入
- マイクロチップ動作確認
- 獣医さんが登録申請書記入
- マイクロチップ登録料支払い
- 登録申請書を登録団体に送付
- 登録完了通知の受け取り
全体としては、ざっくりこんな流れでした。
動物病院や登録団体によって流れややり方が違う場合があります。個人の体験談としてご了承の上ご覧ください。
【1】獣医さんによるマイクロチップ埋め込み
私たちが利用している動物病院では、事前予約せずとも、検診の際にマイクロチップの埋め込みを依頼すれば、獣医さんには簡単に受け付けてもらえました。特別な検査や同意書の記入もなかったです。
ワクチンの注射に比べてマイクロチップを挿入する針が太いため、数人で押さえながら処置するそうで、獣医さんはお猫さまを連れて奥へ移動。(ケースバイケースで麻酔を使う病院もあるみたいです)
私たちは処置の場面を見ることはできませんでした。
参考⇒動物病院によるマイクロチップの埋め込み動画 ※音声注意
【2】登録申請書の飼い主欄に記入
処置を待つ間、登録申請書の飼い主欄に記入を済ませます。
記入するのは、名前 / 住所 / 電話番号 / 緊急連絡先電話番号 / メールアドレスだけだったので、簡単でした。
【3】マイクロチップ動作確認
10分ほどでマイクロチップの埋め込みは完了。
獣医さんがお猫さまの肩甲骨周りに読み取り機をかざすと、液晶画面にマイクロチップの番号が表示され、マイクロチップが機能していることが確認できました。
あわせてレントゲンでどこにどんな風に入っているのかも見せてもらいましたが、小さな猫の体に対して約8mmのマイクロチップはインパクトがありますね。
【4】獣医さんが登録申請書の病院欄に記入
先ほどの登録申請書の病院側の欄に獣医さんが記入。記入した申請書と発送用封筒を受け取ります。
ここで動物病院でやることは終わり。この後は飼い主と登録団体とのやり取りになります。
【5】マイクロチップ登録料支払い
今回私たちがお願いする日本獣医師会の登録料金の支払い方法は、クレジットカードとコンビニ支払いの2択。
クレジットは手順が複雑だったので、コンビニで支払いました。
【6】登録申請書を登録団体に送付
申請書のうち、登録団体に送付するページを発送用封筒に入れてポスト投函しました。
飼育者用の控えは飼い主側で保管します。
【7】データ登録完了通知書を受け取り・保管
申請書の送付から約2週間後、データ登録完了通知書がポスト投函で届きました。
裏面に登録ナンバーが印字されています。
この書類はデータ照会や登録内容の変更のときに必要になるので、登録申請書の控えと一緒に保管します。
これでマイクロチップ埋め込みの手続きは完了です。
飼い主側の作業は思ったより簡単で少なく、病院での待ち時間も大したことありませんでした😃
「手続きや処置が大変そうだから」とおっくうになっている方は、取り越し苦労の可能性が大。次の定期検診のときにでも、さらっと獣医さんに相談してみてください。早ければその場で処置が終わるかもしれません。
マイクロチップ埋め込みで健康への影響は特になかった
太い注射でも猫は意外と平気?
私たちはマイクロチップを埋め込む場面を見ていないので、もしかしたら打ったとき痛がったのかもしれません。
ただ、Youtubeで他の猫ちゃん達を見ても、静かに処置を受けている子が多いので、ワクチン注射などに比べて特別辛いということはないのかなと。打つ場所も、お母さん猫がくわえて持ち上げるあたりですし…。
埋め込みから戻ってきたとき、お猫さまは確かに不機嫌そうでしたが、それも動物病院に行ったときによくある態度。家に帰ったいつもどおりで食欲もありました。
数日経過観察するも異変は起きず
獣医さんによると、非常にまれにマイクロチップを入れた場所が膿んだり熱をもったりする場合があるそうです。
「しばらく注意して様子を見て、何かあったらすぐ病院へ」と説明を受けていましたが、今のところうちのお猫さまには何も起きていません。
マイクロチップ用の針がとても太かったので、埋め込み箇所が痛まないかも心配でしたが、そんな様子もみられませんでした。
体に異物を埋め込むので、マイクロチップ挿入は不安になりますよね。
マイクロチップ埋め込みで体調を崩したり病気になった事例はあまりないようですが、埋め込み当日〜数日はこまめに様子をみられるよう、飼い主さんは時間の余裕を確保した方が良さそうです。
マイクロチップ埋め込みにかかった費用
診療費 | 880円 |
マイクロチップ埋め込み | 5,050円 |
マイクロチップ登録料 | 1,050円 |
合計 | 6,980円 |
マイクロチップにかかった費用は、病院への支払いと登録団体への支払いで合計6,980円でした。
マイクロチップの埋め込み費用は病院によって幅があり、3千円〜1万円の間が相場のようです。
登録料は1度払えばOKで、更新料はかかりません。※
※ペットショップ系の登録団体は更新料がかかる場合があります。
ちなみに、自治体によってはマイクロチップの補助金があるので、事前チェックしてみるのをおすすめします。(残念ながら私の地域にはありませんでした😢)
【余談】ペットショップで登録済みの子も動物病院で読み取りできるか確認したほうがよさそう
今回マイクロチップについて調べていて初めて知ったのですが、登録団体が2つあり、団体同士のデータに互換性がないため、動物病院や保健所で確認がとれないことがあるようです。
動物病院では基本的に”AIPO“という登録団体でデータ登録し、迷子紹介する時もその団体のデータ照合するそうです。
一方、ペットショップでは”FAM“というもう一つの知名度が低い団体に登録することがあり、迷子になった際、登録があることに気づいてもらえない可能性があるとのこと。
ブリーダーやペットショップ側が事前にマイクロチップ登録を済ませている子もいると思いますが、一度動物病院で読み取り確認してみたほうがいいかもしれません。
参考⇒マイクロチップ、その登録先はどこかしら?🤔|院長ブログ|うぇる動物病院
参考⇒マイクロチップが埋め込まれているのに個体識別番号の登録が無い?【FAMとAIPO】| さわゴマブログ
さいごに|どんなに対策しても猫の脱走は起こりえるから、その後も打ち手の用意も大事
Twitterを始めてから、脱走した猫を探す飼い主さんや、迷い猫の飼い主を探す保護主さんを毎週のように見かけるようになりました。震災があった日が近づくと、飼い主と生き別れてしまった動物達が困難な状況に陥っていた話をニュースなどで耳にします。
どれだけ気をつけていても、猫の脱走は起きるときには起きてしまうもの。そしてそうなったら、猫・飼い主ともに、精神的にも肉体的にも追い詰められてしまいます。
運良く親切な人に保護されても、飼い猫とわからなければそのまま飼われたり譲渡されて、自分の手元に返ってくるとは限りません。
いろんな”万が一”を考えると、マイクロチップを入れることで一つ安心材料が増えたといえるかな🤔
猫と快適に楽しく暮らす工夫も大事ですが、ときにはトラブルを防ぐことにも目を向けていきたいと思います。
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